昨年からずっと取り憑かれたようにベートーヴェンのピアノソナタを聴きまくっているわけだが、ここらでひとつ本当の正統派と言われるものを聴いておくべきだなと思い、「鍵盤の獅子王」ことヴィルヘルム・バックハウスに手を出してみることにした。3大ピアノソナタ、とはいってもあの3曲ではなく、17番「テンペスト」、21番「ヴァルトシュタイン」、そして26番「告別」、の3曲である。
- アーティスト: バックハウス(ヴィルヘルム),ベートーヴェン
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2004/03/24
- メディア: CD
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正統派のベートーヴェンなんて、もっさくて退屈なんだろうと思っていたのだが、いやなかなかどうして。たしかに重厚で、そして律儀だけど決して野暮ったくはない。かなり良いではないですか。「バックハウスを誉めるのは素人か評論家」、らしいけど、そりゃ俺様は素人だからな。だいたいこれにどうやってケチつけるんだ。そして演奏もさることながら、やっぱり曲が良いですな。特に17番「テンペスト」。これの第3楽章なんかもう、絶品ですよ。
まだまだ聴いていない「新約聖書」の曲も多いわけで、急性ベートーヴェン中毒はもうしばらく治癒しそうにありませんな。