『「知」の挑戦』いよいよ第II巻。こんどは講師が中島岳志、落合恵子、浜矩子、福岡伸一、とずいぶん豪華である。実際のところこの本、福岡ハカセの名前を見て買った、ていうところもあるし。
- 作者: 姜尚中,一色清,中島岳志,落合恵子,浜矩子,福岡伸一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/02/15
- メディア: 新書
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ただまぁ、福岡ハカセの話は、「動的平衡2」を読んだ方が良いかも。あれのダイジェストみたいもんだった。もちろんとても面白いのだけどね。
中島岳志さんは、「なぜ橋下市長は人気があるのか」というようなお題で話をする。橋下市長の批判ではない。もっと本質的でラディカルな話だ。しかし非常にわかりやすく、そして面白い。
そして何より意外だったのは浜矩子さんだ。この人、なんか顔怖いし、ゴリゴリの市場原理主義だと思っていたのだが、そういうわけではないみたい。まあ語り口はやっぱり厳しいけど。ばさばさっ、とすごく斬れ味が良くて、なかなか痛快だ。でもそれだけじゃなくて、ある種の「知的誠実さ」みたいなものもちゃんとあって。破綻しかけのグローバル経済に振り回されないために、日本の中でも円以外のローカルな通貨を作れ(ただしバレないように)とか、なんか無茶苦茶なこと言ってるけど、これがけっこう説得力あったりする。うーむ、ダテに怖い顔してないな。この人の本も読んでみなければ。
ということで、これも大変刺激に満ちて面白い一冊でございました。