「新世界より」の中巻を読了。
- 作者: 貴志祐介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/01/14
- メディア: 文庫
- 購入: 11人 クリック: 47回
- この商品を含むブログ (77件) を見る
「先史時代」において高度に発達した科学技術の多くをいったん放棄し、呪力をベースに構築された社会。そこにいたるまでの経緯も明かされた。極めて完成度が高いユートピアのようで、ところどころにいびつな部分が見え隠れする様子がなんともスリリングではないですか。
呪力のポテンシャルはほぼ無限で、その引き出し方によってはとてつもなく強大な力を発動できる。それだけにとても危険なものなので、慎重にコントロールされなければならない。そのコントロールに失敗して深刻な「漏出事故」が起こったこともある。なんていう話も出てきたりして、これってなんだか原子力技術のメタファーのように思えるのだが、それは深読みしすぎってもんですか。
いよいよ物語は終盤へ向かい、ますます調子づくバケネズミたち。さてさて。