野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

ロックに世界を読んでみた

「総選挙で自民党は勝っていない」
SIGHT VOL.61の総力特集のタイトルは、なかなか挑発的だ。

SIGHT61号 2015年 04 月号 [雑誌]: ロッキング・オン・ジャパン 増刊

SIGHT61号 2015年 04 月号 [雑誌]: ロッキング・オン・ジャパン 増刊

あの古賀茂明氏を始めとして、各方面の論客が、先の安倍政権にまつわるあれこれについて語る。なるほど、安倍政権というのは、戦後最高レベルと言っても良いぐらいに、実に巧みな政権運営をしているのだということがよくわかった。もっとも、政策というかやってる中身はインチキばかりのようだが。
自民党一強とか言われるが、自民党だって別に強いわけじゃない。他がヒドすぎるのだ、てなことをみなさんおっしゃる。
何箇所かで渋谷陽一編集長は、同じようなことを言っている。
「ポップミュージックで言うと、野党の歌っていうのは、もっともらしいことを言ってるけど昔の演歌で、自民党の歌は、頭の悪そうな歌詞だけれども、ロック風のリズムだったり、今風のダンスミュージックだったりするわけですよ。だから、ちゃんとした今のメロディと歌詞を持った野党が現れない限り、自民党のB級なメロディと歌詞のほうが時代に合っちゃってるっていう、そういう感じがするんですよね。」(p.97)
さすが渋谷陽一、上手いこと言うなあ。
SIGHTは初めて読んだけど、なかなか面白い。寄稿しているのも、ちょっと著作を読んでみたいな、と思わされるような人が多いし、おまけに最後の方には「ブック・オブ・ザ・イヤー2014」なんて特集までやっているものだから、読みたい本がまた増えてしまってリンダ困っちゃうなのだな、いやーまいった。