野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

名探偵カッレ君の恩返し

「ミレニアム」シリーズの第2弾、「火と戯れる女」を読んだ。


原題がどうなっているのか知らないけど、「火と戯れる」=play with fire、ってのは「ヤバいことに手を出す」ぐらいな意味で、そんなことをするのはもちろん、主役のリスベット・サランデル。
前作でリスベットにフルボッコにされ(まあ自業自得なんだけど)廃人同様の弁護士ニルス・ビュルマンが反撃に出る、というのが今回の主なお話かと思ったら、そんなのはもう、ちょっとした前座に過ぎなくて、もっと大ごとになっている。
前作の「ドラゴン・タトゥーの女」の時からその才能をフルに活かし、非合法活動も含めて大活躍のリスベットだが、その過去について肝心なことは何も触れられていなかった。本作ではその部分にフォーカスが移り、国家規模の陰謀とチンピラどもの小競り合いが渦巻く大スペクタクルに。いやー面白かった。しかしラストが。「そこで終わるのかよ!」と叫びたくなる終わり方。いや終わってないのよ実際は。そのままパート3「眠れる女と狂卓の騎士」へ行け、と。はいはいわかりましたよ。