HDDに録画してあった『アメリカン・スナイパー』をやっと観た。
『父親たちの星条旗』と同様に実話に基づいたストーリーで、これまた戦場のリアリティについてずっしりと語られる。今度はイラク戦争だ。
マッチョなテキサスのレッドネックが海兵隊を志願し、その腕を買われて伝説のスナイパーになるわけだが、あんな戦場にいればそりゃあどこか精神に変調を来しても不思議じゃないわな。なのに4回も遠征に参加するなんて。まあやっぱりマッチョな愛国者なのだ。
『父親たちの星条旗』もそうだったのだけど、イーストウッド監督ってあえて単純に「戦争反対!」みたいなメッセージは込めてないように思うのよな。とにかく、戦争に関わる事実、現実をそのまま伝えようとしていて、それをどう受け止めるか、どう評価し判断するかについては完全にこちらに委ねられている感じがする。それはお前が自分で考えろ、と。だから、戦争の悲惨さを描いた映画だ、という人がいる一方で、戦争を美化している、アメリカ賛美だ、なんていう見方もされる。
知的負荷が高い映画なのだ。重いテーマの映画を観た時に特有の疲れ方とは少しだけ違うしんどさがあるような気がする。
ああ疲れた。