「CIA秘録」の下巻をやっと読み終わった。ずいぶん時間がかかってしまった。
- 作者: ティムワイナー,Tim Weiner,藤田博,山田侑平佐藤信行
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/08/04
- メディア: 文庫
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何だか話がわかりにくくて、なかなか頭に入ってこないのよな。これはやはり、当時の国際関係についてちゃんと把握していないと、理解するのが難しい話なのかもしれんな。それにしてもアメリカの共産主義嫌いというか恐怖というのは、ほとんど異常と言っても良いレベルのように思えるんだけどもどうなんだろう。当時、つまり冷戦時代の状況からすれば、それなりに妥当性があったんだろうか。
まあいずれにしても、CIAの歴史は失敗の歴史であり、アメリカの外交や安全保障にとってまず役に立ったためしがない、ということのようだ。
フィクションとしてのCIA、小説や映画に生きているCIAは万能である。黄金時代の神話は、CIA自身が作り上げたもので、アレン・ダレスが1950年代にでっち上げた広報や政治宣伝の産物である。(p.450)
いや参りましたね。まあとにかく重量級の書物で読むのに難渋したが読み応えはあった。アメリカにおいては、機密扱いの文書も一定期間を経過すればその内容の開示を要求することができる。だから後世にはこういった検証も可能になるわけだ。「半年後に廃棄」なんてのはもう本当にふざけた話で、わたくし腹が立って仕方がないのでございます。