『パンク侍、斬られて候』を読んですっかりヤラれてしまったので、これはぜひ読んでみねばなるまい、と手を出したのがデビュー作の『くっすん大黒』。
- 作者: 町田康
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/05/01
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もう三日も飲んでないのであって、実になんというかやれんよ。ホント。酒を飲ましやがらぬのだもの。ホイスキーやら焼酎やらでいいのだが。あきまへんの?
という感じでガツンとやられる。いやこれはたまらん。『紫のけむり』のイントロは「コッケコッケコッケコッケ、コカカカーカコカカー」ってか。歌い出しは「ふぬへーほっはっへっ」って無茶苦茶やがなアンタ、うんでもわからんでもない。
まあ無茶苦茶なのはストーリー全体で、なぜか部屋の中にある不快な金属製の大黒を捨ててこましたろ、ということになるわけだが、解説によればこれは梶井基次郎の『檸檬』のパロディである。ってホンマかいな。後半の「河原のアパラ」もまた、何だかわけわからんが立ち食いうどん屋に猿。ってそういやパンク侍にも猿が出てきたなどんだけ好きやねん猿。
ああもう強烈すぎます。なんだかこちらの文章までが影響されてしまってわけわからんようになってくる。まあそれぐらいにインパクトのある作品っつうことで。12歳以下は保護者同伴の上で読むように。