野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

動くシフを見た

何とはなしに朝刊のテレビ欄を見たら、NHKの「クラシック音楽館」でシフがベートーベンのピアノ協奏曲をやる、ということに気づいた。

今年はベートーベン生誕250年なのだそうで、その記念イベントか何か知らないが昨年シフが来日しており、東京オペラシティのコンサートホールで2日にわたってベートーベンのピアノ協奏曲を全曲演奏していたようだ。これはその録画で、第1番と第5番はすでに先週オンエア済みで、本日は第2番から第4番まで。わたくしの好きなのは第3番なので、とりあえずこれを見逃さずに済んだのは幸いである。
さて、わたくしシフのベートーベンは聴いたことがなかったし、そもそも動くシフを見るのも初めてだ。まず、当たり前の話だがけっこうなお爺ちゃんであるのに驚いた。そりゃまあ、わたくしの見たことがあるゴルトベルク変奏曲とかフランス組曲のCDジャケットの写真なんてのはずいぶん若い時のものなんだろう。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲

バッハ:ゴルトベルク変奏曲

バッハ:フランス組曲(全曲)

バッハ:フランス組曲(全曲)

で、ベートーベンのピアノ協奏曲、わたくしが聴いたことがあるのはグレン・グールドによる第3番と第5番だ。第3番はバーンスタイン指揮とカラヤン指揮の2種類。しかるにシフは指揮もピアノ弾きながら自分でやっていた。印象としては、ずいぶんまともというか生真面目な感じ。アファナシエフみたいに化け物じみてはいない。あれはあれで面白いのだけど、やっぱりちょっと疲れる。その点シフなら安心して聴いていられる。
今回第2番と第4番も初めて聴いたが、個人的にはやっぱり第3番が好きだ。シフは「暗い」と言ってたけども。そういえば曲の間にシフのインタビューも流してたけど、シフはドイツ語で喋ってたな。ハンガリー人って英語よりドイツ語の方が得意なんだろうか。
ベートーベンのピアノ協奏曲、あらためてグールド以外もいろいろ聴いてみても良いな。