しばらく寝かせておいた、谷崎版の「源氏物語」巻四を読み終わった。宇治十帖の手前、「竹河」まで読んで放置していたのだった。
- 作者: 紫式部,谷崎潤一郎
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1991/09/10
- メディア: 文庫
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これもあらかじめ田辺版なりを読んでおかないとさっぱりついて行けないかと危惧していたが、実は意外と問題なく読めた。もともとわかりやすい話なのか、それともこの世界にだんだんと慣れてきたのか。
主役は薫君と匂宮だが、二人ともかなり体臭がキツいらしい。いやそうじゃないけど、でも、「えも言われぬかぐわしい香り」が遠くからでも漂ってくる、って実際のところどうなのよ。いったいどんな匂いだ。おそらく滅多に風呂になど入らなかった時代のことだろうに。そして、薫君の場合はまだ天然ものだから良いが、匂宮にいたっては、これでもかとばかりに香を焚きしめたというのだから、何だか読んでるだけで頭が痛くなってきそうだ。どうしても香水プンプンのオバハンみたいなのを連想してしまうのだけど。
それにしても八の宮の姫君、大い君のほうはとてつもなく強情な女だな。
あと1巻、なんとか年内には読むぞ。