2006年はモーツァルト生誕250年ってことで「モーツァルト・イヤー」だったのよな。CDやらコンサートやらTV番組やら企画モンの嵐で、そりゃもう大変な騒ぎだったと記憶している。正直なところモーツァルトのどの辺がそんなに良いのかさっぱりわからない(うわ、言っちゃった)わたくしにとっては、正直うっとうしいだけの話だったのだが。
そして今年はショパンの生誕200年。やっぱり新聞の広告なんぞにはそういう企画モンのCDが出ていたりするのだが、やはりどこか地味、というかさほど大騒ぎはされてないというか。
いやいやそれで良いのだよ。はっきり言ってモーツァルトなんぞどうでも良いのだけど、ショパンを偏愛するわたくしとしては、モーツァルトの時みたいにショパンも大騒ぎされて一時的に消費されて終わり、ってなったらなんかイヤだなと思っていたのだから。
さて本日、梅田のタワーレコードにて、またグールドの790円CDを買ってしまった俺様であるが、そのとき勢い余って一緒にマルタ・アルゲリッチのCDも買ったのだった。「24の前奏曲集」ってえやつですな。だってほら、ショパン・イヤーだから。ルービンシュタインの11枚組4千いくら、とかいうのを買わなかっただけでもよしとしよう。
- アーティスト: アルゲリッチ(マルタ),ショパン
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2006/11/08
- メディア: CD
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わたくしにとってスタンダードなショパンはルービンシュタイン師匠の演奏である。一方でキザったらしいアシュケナージもけっこう好き。なんだか怪しげなコルトーも味がある。華麗なポリーニも悪くない。さてそこで、世間ではショパン弾きとして有名なアルゲリッチって実際のところどうなのよ、というわけだ。
ちゃんと聴いたのは初めてだと思う。こいつあ男前ですな。なんだか、「勇壮」とか「雄々しい」とかいう表現ばかりが思い浮かぶのであります。決して雑なわけではないのだが、なんだか激しいぞ。もちろんそういう曲が多いから、ということなのかも知れないけど、じゃあ例えばノクターンをまったり弾こうと思えばそれもイケるわけ?というと、うーんそれはちょっとあやしいんじゃないかな。
まあ別に無理してノクターンを甘ったるく弾く必要もないと思う。この強烈なタッチでラテン的な温度のポロネーズなんか、結構好きだし。