ずっと取り憑かれたようにベートーヴェンばかり聴き続けて、飽きたわけではないのだけどさすがにちょっとこういうのってマズいんじゃないかと思い始めた。
ほら、やっぱりバランスって大事だから。
いくら好きだからって、例えば週に3回も4回も麻婆豆腐ばっかり食べてたら、やっぱりカラダに悪いと思うわけですよ。
だから、あんまりこう、ベートーヴェンみたいなゴリゴリしたもんばっかり聴くんじゃなくって、そろそろもう少しふわ〜っとした、そう、ドビュッシーなんかを聴きたいなー、と思ってタワレコへ行ったんですな。
最近はグラモフォンがヤケクソのような安売りをしまっくていて、わたくしも何度かその恩恵にあずかっている。今回ドビュッシーということでは、ミケランジェリが演ってる前奏曲集が良い。前奏曲集第1巻、プラス「映像」の第1集と第2集で790円。いやーありがたいことです。
- アーティスト: ベネデッティ=ミケランジェリ(アルトゥーロ),ドビュッシー
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2009/10/21
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
ドビュッシーのピアノ曲は、今までベロフ、アース、フランソワあたりを聴いた。いずれもドビュッシー弾きとしては有名どころばかりだが、ベロフだけがどうにもこのわたくしの趣味に合わない。聴いてて気持ち悪いことこの上ないので、数回聴いただけでやめてしまった。フランソワは良い曲はめちゃめちゃ良いのだが、どういうわけか時々「何じゃこりゃ?」っていうのがあったりする。一方でアースはかなり無難。「退屈だ」という人もいたりして、まあそれもわからんではない。でもわりと好きだけどねあたしは。
で、ミケランジェリ。まだそんなに聴き込んでないけど、良いと思う。少なくとも、変なストレスなしに聴ける。といっても実は他の演奏者で前奏曲集をまだ聴いたことがないので、その比較でどうこう、とは言えないのだけど。でもとりあえず、ドビュッシーの曲が良い。やっぱりまずはそこが大事でしょ。本当にもう、ふわっとしててとらえどころがなく、でも独特の響きがなんとも気持ちよくて。タイトルも「デルフィの舞姫たち」とか「沈める寺」とか「水に映る影」とか、なんだかミステリアスで、それだけでもう聴いてみたい、と思ってしまうのですよ。変かな?そんなんわたくしだけですか?