野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

鉄男さんのおはなし

姜さんってやっぱりクールですなあ。
「在日」を読んで、そう思った。

在日 (集英社文庫 か 48-1)

在日 (集英社文庫 か 48-1)


いや、実は結構熱いのだけど。でも常にどこか冷めている、というか自分自身をも含めて突き放して見ている部分がある感じ。それはやはり、単純に韓国人というわけではない、でも日本人と言い切ることもできない、という微妙でかつ据わりの悪いアイデンティティと高度な知性から出てくるものなんじゃないかなという気がする。
あと、この本はいちおう姜尚中自伝、なんだと思うけど、戦後から21世紀にかけての国際関係史、という読み方をしてもなかなか味わいがあるんじゃないかと思う。
というわけで、ちょっとヘヴィだけど面白い本でした。