野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

vino e musica

とある事情により、どこかで晩飯を食べて帰ることにした。
さて天下茶屋かなんばか、と考えた結果、梅田は兎我野町にある希望軒で鶏塩白湯ラーメンを。
いや別にここのラーメンが食べたくてわざわざあんな胡散臭いエリアに足を踏み入れたわけではない。希望軒で腹ごしらえをしてから、そのすぐ近所にあるワインバー、アル・リコルドへ行ってみようと思ったのだ。以前に2回ほど某バリスタMさんに連れてきてもらったことがあり、かなり良い感じだったので機会があればまた来たいなと思っていたのだ。
以前に来られたことがありましたか?ええMさんに連れてこられました。ああMさんね、最近来てませんね、てな話をしながら、今日はどれくらい飲まれますか?と訊かれるので、いやもう軽く一杯だけ、と答えると、いやいや一杯だけなんてことないでしょやっぱり2杯ぐらいは、などとおっしゃる。はぁでは赤を2杯ほど。どんな感じの赤が良いですか?と訊かれるので、チャラい感じで。とお願いすると、うーんチャラいのはあんまり無いんですよねえ、と悩み始め、なんだかあちこちゴソゴソし始めた。しばらく店を出たり入ったり、そこら中を引っかき回した挙句に一本選んできた。キュートな味わいの一本です。店で一年ほど寝かせてました、というバルベーラ・ダルバ。しみじみとした味わいでございました。
CDプレーヤーの調子が悪いですよねー、とアナログプレーヤーでビル・エヴァンスの"Portrait in Jazz"をかけ始めた。おお、いいですねぇ。
2杯めは「エレガントなボルドーを」ということでメルローとカベルネフラン。最初は冷えすぎていたせいか、ちとトゲトゲしいかな、と思ったが、だんだんとスムーズでイイ感じになってきた。
以前に来たのはキース・ジャレットのコンサートの後でした、てな話をしたら、"Köln Concert"をかけてくれた。さんざん聴いたアルバムだが、アナログレコードで聴くと、なんだかまた雰囲気が違う。別に音の良し悪しなんて分かりゃしないのだが、スピーカーの前で、カウンターの真ん中に座って聴くと、包みこまれる感じで。
だんだん調子が出てきたところで、こんどはチック・コリアの"Return to forever"になり、さらにパット・メセニー("Pat Metheny Group")と。なぜこんな、思い切りこちらのツボを突いてくるのだ、と悶絶しながらも、まあキリが無いのでその辺でこれにて失礼、と。
なんだか独特な接客をするけど、不思議な魅力のある店ですな…
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