世間ではなんだかよくわからんままにWeb2.0がどうのこうの、と取りざたされている。そこへもってきて今度はWeb3.0だ、なんてことを言うお調子者まで出てくる始末。これはえらいこっちゃ、ていうんで慌ててWeb3.0とは何ぞや、と「次世代ウェブ グーグルの次のモデル (光文社新書)」を読んでみたところで、おそらく何がなんだか良く分からん、ということになるのが関の山だろう。
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/01/17
- メディア: 新書
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結局、同時多発的にネット上のあちこちで起こっている「今までと何か違う」状況、90年代的ネットビジネスのパラダイムに対するアンチテーゼ、これをまとめてWeb2.0と呼ぶ。そりゃあ、そんなことしたら何のこっちゃわからんわな。ましてやWeb3.0とか言われても。
「楽天はWeb2.0企業と言えるか?」なんていうのはなかなか面白いテーマで、この本によれば「ちょっと違う」ということだ。一部では「Web2.0とかいうても結局はそれって『地主制度2.0』なんちゃうん?」という意見もあり、そういう意味では確かに楽天だって「ロングテール」から搾取して儲けてる地主で、Web2.0と言っても良いように思える。しかし、楽天の場合はここが「ちょっと違う」のだ、と微妙なわかりにくいところをこの本は上手に説明してくれている。なるほどね。
まあそんな感じで、この本はいろいろと興味深い話が満載されている。なかなかのオススメだ。