野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

scanfなんて普通は使いませんて

世の中に「ショートコーディング」なんていうものがあるのはつい最近知ったことだ。とある人に勧められ、「Short Coding」を読んでみた。

Short Coding ~職人達の技法~

Short Coding ~職人達の技法~


これはスゴい。めまいがするほどに邪悪なコードが満載だ。もしも、製品に搭載するソフトでこんなコードを書くやつが職場にいたら、ドタマをはたいてグランド10周させたうえで般若心経の写経をさせてたと思う。
だけど本当にスゴい。こんなコードを書くには、言語仕様と開発環境に関する深い知識と理解が必要だ。それなりに自覚のある職業プログラマならば、こういう鍛錬を積むのは悪くない、というよりかなり有益なことだと思う。製品のコードでやりさえしなければ。もしそんなヤツが職場にいれば(以下略
ただやっぱりわたくしの趣味には合わない。最初の方こそ、ははぁなるほど、そんな技があるのか、とか、え、そんなんできるんですか、と感心することしきりだったが、それが延々続くと、さすがに飽きてきた。
個人的にはやはり、コードの可読性というものを重視する傾きが強いので、こういうコードばかり眺めていると、少々疲れてくるのは否めない。
ちなみに、C言語の深淵について解説した本として個人的にもっとも好きなのは、アスキーの「C言語を256倍使うための本」だ。これに限らず「256倍シリーズ」には何かと世話になった。
それはそれとして、この本のもっとも素晴らしいのは、Chapter5「自分を磨け!」じゃないかと思う。著者のショートコーディングにかける熱い思いが最も伝わるのはこのChapterだった。って、それはたぶん中盤からはコードとその解説を斜め読みしていたからかもしれないけど。
それにしても、最後のほうに紹介されている「凄腕ショートコーダーたち」のブログの多くははてなダイアリーであるというのはどういうことか。やはりここはその手の人たちが多く集まる場所なのか。
そうだとすると、ちょっと嬉しいような気がしなくもない。