「思考の整理学」ってけっこう古い本よね。ロングセラーですな。今さらながら読んでみた。
- 作者: 外山滋比古
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1986/04/24
- メディア: 文庫
- 購入: 89人 クリック: 826回
- この商品を含むブログ (721件) を見る
一般に「整理整頓」てなことを言うが、「整理」とは余分なものを捨てること、「整頓」は必要なものをすぐに取り出せるように整えることだ。というわけで、思考の「整理」学だから、忘れること、特に「価値観にもとづいて忘れること」の重要性と方法論について説かれている。これってけっこう難しいわな。どーでも良いことは細かいことまで憶えてるくせに、大事なことはすぐ忘れてしまったり。それ以外にもいかにして良い発想を得て、それを育てるか、てなことを色々と書かれている。実はこの辺、「リファクタリング・ウェットウェア」に書かれている内容と結構かぶっているのが面白い。まあ言ってみれば「リファクタリング・ウェットウェア」はソフトウェアエンジニア用の現代版「思考の整理学」かもしれない。ちなみに、思いついたアイディアをしばらく寝かして育てることを、「リファクタリング〜」では「マリネする」と呼んでいるが、「思考の整理学」では「醗酵させる」と表現している。やはり日本は醗酵食品が充実しているな。