書店で見かけて、「これだけは知っておきたい 組込みシステムの設計手法」というタイトルだけでなんとなく気になって手に取り、ぱらぱらとめくってみるとイマドキの組込みソフトウェア関係ではちょっと注目のトピックなんかも軽くちりばめられていたりしたので、つい買ってしまった。
これだけは知っておきたい組込みシステムの設計手法 (組込みプレスSelection)
- 作者: 坂本裕司,中佐藤麻記子,島田健二,安部田章,山崎進,樽本徹也,平鍋健児,前川直也
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2009/10/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「組込みプレス」の過去の記事をまとめたものらしい。そういう事情だから、内容のレベルはけっこうバラツキあり。これはちょっとどうかなー、という感じのものから、ほほうなるほど、というものまで。難易度という意味でも色々だ。一応、対象読者としては、組込みシステム開発を学びたい学生と他業界のエンジニア、そしてすでに開発に従事している新人エンジニア、ということだそうだ(ということに後で気づいてちょっと失敗したかな、と思った)。が、「そんな相手にこんな話をするのかよ」てな内容もある。まあ仕方が無いと思うけどね。
個人的にはプロダクトライン開発とかアーキテクチャ設計とかモデリングとか、そのあたりの話に興味を覚えたが、まあたかだか300ページ足らずのスペースでそれだけの内容をカバーしきれるはずもなく、概論というか「だいたいこんな感じ」っていうような内容をさらっと流しただけだ。いや、何もそれが悪いわけじゃない。この限られた紙数で上手くまとめられていると思うし、より詳しく知りたい向きは、元ネタになっている参考文献に直接あたってみれば良いのだ。そういう意味で、昨今の組込みシステム開発での主要なトピックにアクセスするためのポータルとして手頃なんじゃないだろうか。
まだまだ俺様の知らないことが色々あるってことがわかっただけでも値打ちがあるってもんだよ。