レヴィ=ストロースについて解説した本はいくらか読んだ。そろそろご本人による本も読んでみたい(「悲しき熱帯」は数年前に読んだけど)。しかし、「野生の思考」に手を出すだけの根性はない。
そんなヘタレのあなた(=俺様)にはとりあえず、「レヴィ=ストロース講義」をオススメする。
- 作者: クロードレヴィ=ストロース,Claude L´evi‐Strauss,川田順造,渡辺公三
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2005/07
- メディア: 単行本
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やっぱり、レヴィ=ストロースは良い。フーコーやドゥルーズより格段にわかりやすい。まあ比べること自体がおかしい気もするが。
「未開社会」は別に、貧しいわけでもないし、不衛生でもないし危険でもない。今日の食料に事欠いたり、疫病で常に生命が危機にさらされているのは、西欧社会の人間が過去に異国の地で行った収奪の結果なのだ。「低開発社会」は工業文明によって作られた。未開社会の人々は本来、きわめて少ない労働により、生活していくに必要な食料を得て、周囲の自然とバランスを保ちながら健康に生きていたのだ。レヴィ=ストロースによるこの指摘は、なかなかに衝撃的である。
我々はどうすれば良いのか。ナンビクワラ族のような生活をすれば良いのか。
そうではない。レヴィ=ストロースが提示しているのは、事例、サンプルであって、「モデル」ではない。
どうすれば良いのかはよくわからない。けど神話についてもっと聞かせてください、レヴィ=ストロース先生。
次は、「パロール・ドネ」だな。