今までこんな小説があるなんて知らなかったけど、「有頂天家族」、面白いなあ。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/08/05
- メディア: 文庫
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主役は狸で、天狗も出てきて、狸の一族どうしのどこかトボけた血肉の争いを描く、という荒唐無稽な話なのだけど。
文体が良いな。漱石っぽくて調子が良い。というか全体に「吾輩は猫である」のテイストがある。赤玉先生は苦沙弥先生じゃないのか。
これから先、京都に行ったときに例えば四条河原町あたりで人混みを歩きながら、「このうちの半分は狸か天狗に違いない…」とか妄想してしまいそうで、それがまた楽しいじゃないか。