あの「姫川玲子シリーズ」、「ストロベリーナイト」と「ソウルケイジ」の2作を読んで、うーん面白かったけど、もういいや、と思っていた。
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http://d.hatena.ne.jp/neubauten/20091228
ところが、なんでももうじきあの「ストロベリーナイト」がドラマ化されるんだそうで。あんなグロい話をテレビドラマでやるんかいな、と思わんでもないが、まあ他にももっとエグいのはなんぼでもあるわけだし、そういうや昔「沙粧妙子 最後の事件」(いやー古いね)なんてのもあったなあ、と。
で件のドラマのキャストをみると、日下警部補に遠藤憲一、とか井岡君に生瀬勝久とか主役の姫川玲子こそ松嶋菜々子ではないものの、まさに原作者がイメージしていた配役でやろうとしているではないですか。そう思うと妙に気になってきて、ちょっと前に文庫化されていたシリーズ第三作、「シンメトリー」を読んでみたわけだ。
- 作者: 誉田哲也
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/02/09
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なんかね、正直あたしはこの姫川玲子ってヒロイン、どうも好きになれないんだよ。美人かもしれないけど、けっこうイタい勘違い女、って気がしなくもないのよな。松嶋菜々子も竹内結子も好きなのだけどね。それでもやっぱり面白いねえ。解説の人も書いてるけど、やっぱりリーダビリティとスピード感かね。
前ニ作と違って、今度は短編集になっている。で、読み進めながら途中であっ、と気づいたのだけど、全7作の短編のタイトルが、表題作の「シンメトリー」を中心にして、まさにシンメトリーになっているのだ。それも「シンメトリー」の前(右)が「右では殴らない」、後(左)が「左だけ見た場合」、そして字数も完全にシンメトリー。
くく、俺様はどうもこういうのには弱いのだよ。まいったなあ。どうもくやしいけど、その辺も含めて、これは面白い本ですな。