会社でわたくしの向かいの席に座っている人に事業部長が、これ読んどけ、と「一倉定の経営心得」という本を渡した。その人は翌週に海外出張でその準備に忙しく、のんびりとそんな本など読んでいる暇など無かったのだ。そして今週、出張で留守なので彼の机の上にはその本が放置されている。一倉定?誰?ふーん、経営コンサルタントですか。えーと、有名なヒトなんですかね、すいませんあたしは知りません。と思いながらぱらぱら、と。でまぁ小一時間ほどで読めるボリュームなんですけどね。
- 作者: 一倉定
- 出版社/メーカー: 日本経営合理化協会出版局
- 発売日: 1999/06
- メディア: 単行本
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いわば名言集、みたいな感じで色々な著作から集めてきたフラグメントとその解説。わりと面白い。「経営とは顧客の創造」なんて言ったりして、お、なんだよおいドラッカーかよ。「社長の決定で最も難しいのは、「捨て去る」という決定である。」とかね。
うちの事業部長が読んどけ、と言ったのは、「顧客訪問の目的は、売り込みではない。顧客の確保である。」ていうあたりね。そう、顧客訪問は競合に逃げられないためのパトロールである、みたいな話で、なるほどこれはちょっと面白いですな。
「資金は、会社存続という面から見れば、損益に優先する。」ていうのはこれはいわゆるところのキャッシュフロー経営ってやつですか。
どっかの企業で社長やってたようなおっさんが書く「経営とは」みたいな本って、なんか説教臭くて実を言うとわたくしあまり好きではございません。一方で経営コンサルタントなんていわれると、実際に会社を経営したこともないくせにわかったような顔してエラそうなこと言ってんじゃねぇぞこのハゲ、とか、つい思ってしまうんですな。よくないですね、こういう態度。