『この世でいちばん大事な「カネ」の話』て、またストレートなタイトル。
あんまりカネカネカネと連呼されてもちょっと鬱陶しいのだが、そこはそれ。貧困の本当の恐ろしさ、ギャンブルという病、職業というものに対する姿勢。そんなそんながあれこれ詰まっている。「カネが大事」と言いながら、実は「カネより大事なもの」について語っているような。よく読んでみると、なんだかある種の自己啓発書っぽかったりする。解説が
勝間和代さんっていうのがちょっと笑わせる。本当はそういうのってちょっと苦手だったりするのだけど、さすがは
サイバラさん、その手のものにありがちな独特の臭みを感じさせないようになっている。だいたいが「ネタになるから」って自腹でバクチに何百万円とかFXに1千万円とか突っ込んで、それをパーにしてしまうなんて、ちょっとアタマおかしいんじゃないかと思うけど、その辺のぶっ飛び具合がまた、魅力でもある。むかし「ぼくんち」を読んだ時にも思ったけど、ブルーズですよこれは。
しかし、とてもじゃないが真似できまへんな。