またもや中野剛志さんどす。「世界を戦争に導くグローバリズム」読んだとです。
- 作者: 中野剛志
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/09/17
- メディア: 新書
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東西冷戦終結後の世界では、いわゆるところのグローバル化が進んだ。「世界の警察官」であったアメリカ帝国の地位もだんだんと低下してきて、唯一の覇権国家というのはもう存在しない。グローバル化がどのように国際秩序を不安定化させたか。冷戦時代と異なるパワーバランスにおいて、安全保障をどう考えれば良いのか。
まことにヘヴィな本である。いや実にクールでリアリスティックな現状分析だと思う。論理も平明かつソリッドで、スムーズに展開される。読むのに集中力は求められるが、ちゃんと読めば、決してわかりにくい話ではない。しかし、そこで突きつけられる現実というのは、あまり愉快なものではない。
それでも、いま世界で起こっていることについての読み解き方、に関して、なるほどそう見れば良いのか、という視座を与えてくれる本だと思う。
俺様の頭の中にはお花畑が広がっているけど、現実はヘヴィだってことですよ。