野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

この人たち普通じゃないんですから

池上彰佐藤優なんて、いかにもありそうだけど実は見たことない、でもなかなか強烈な組み合わせじゃないか?
21世紀になってすでに15年が経過するのだけど、どうやら「戦争の世紀」と言われた20世紀は、まだ終わっていないようだ。いやむしろ、冷戦時代の方がまだ話はシンプルで、いまや状況はますます複雑かつ醜悪になってきている。集団的自衛権慰安婦問題から始まって、イスラム、中国、ウクライナ北朝鮮… この世界を、現代における第一線級の知性である二人がいかに読み解くか、てな話なわけだ。「新・戦争論」ってタイトルは、クラウゼヴィッツの「戦争論」がベースにある。恥ずかしながらわたくしは読んだことがございませんけれども。
ちょうどこの本を読み始めたのと前後して、日本人2名がイスラム国に捕らえられ、日本政府が身代金を要求されるという事件が起きている
なんともタイムリーだ。もちろんその事件についての見解が直接に述べられているわけではないが、この本を読む限り、どうもあまり芳しい結果にはつながりそうにない。
ちなみにこの本の副題には「僕らのインテリジェンスの磨き方」とあり、またオビには「最強コンビがノウハウを全公開」などとあるが、そちらはあまり期待しない方が良い。そんな内容は、最後の方の、ほんの15ページほど。全体の1割にも満たない。すごく乱暴に言えば「新聞をたくさん読め」ってだけのことだし(かなり乱暴だな)。ノウハウったって、そんなの知の怪人だからこそできるようなことだったりするし。だから、ちょっとこのタイトルのつけ方はズルいな、と思う。
それはそれとして、すごくアナログなイメージのあるマサルちゃんがEvernoteDropboxを使っているというのはちょっと意外だった。すんません偏見ですけどね。