検便サンプルの採取を抜かりなく3度実施し、前夜より酒を抜き、朝食を抜いて臨んだ健康診断。久しぶりに胃部レントゲン撮影を行ったわけだが、これだけ高度に科学技術が発達した現代において、なぜあのように前近代的で野蛮な検査方法がまかり通っているのか。きっとどこかに「バリウム利権」で甘い汁を吸っている連中がおり、画期的な胃ガン検診技術が通常の検査方法として認可されるのを妨害しているに違いない。
などと妄想をふくらませつつ、撮影台の上でゲップをこらえながら必死で手すりを握りしめていたのが今回のハイライトか。
さて健康診断は午前中いっぱいを見込んでいたが10時半ごろには終了し、食事券をもらってクリニック近くの和食屋で朝昼兼用の食事をがっつり。午後からは産業医の面談をして、あとはフリーだ(べつに午後から仕事しに行ったって良いけど、勘弁してよそんなの)。ということで、兵庫県立美術館へ、かねてから目をつけていたクレー展を観に行った。
今まで観たことのない作品が多数。かなり見応えありだ。クレー作品に仕込まれた各種の「秘密」についてあれこれ解説されており、いささか難解であるが、ちょっと面白い。言われてみれば確かに、あのフェルマータ記号はよく見かけるな。甲骨文におけるサイのように、クレー作品におけるキーパーツというわけだ。なんとなくフェルマータとサイも似ているような気がしてきた。
展示品には宇都宮美術館所蔵、というのがけっこうあった。ということは、宇都宮美術館にはクレーのコレクションが常設されているということだな。
「嗅ぎつけた獣」は、かなりわたくしの好みなのだけど、これどっかで見たことがあるなあ… と思ったら、XTCのEnglish Settlementのアートワークだ!
いやまぁ、だから何なのだ、てな話だが。
美術館裏手の海岸へ出てみると、今まで見たことのなかった巨大像が!
いやはや何とも。