先日、極道コントの金字塔「極道の妻(おんな)たち」を観て失笑しながらも、これは是非とも原作を読んでみなければ、と思ったのだ。
- 作者: 家田荘子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/09/20
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映画の「極道の妻たち」のキャッチコピーは「愛した男が、極道だった」だ。何じゃいそら、と思っていたらこれって実はこの原作(?)に出てくるフレーズなのですね。んでこの原作(?)を読んでみたら、まあはっきり言ってこのフレーズと(仮名)で登場する一部の姐さん及び親分の名前が一致する以外は、別のお話と言った方が良いように思いましたです。
登場する奥様方はみんな口をそろえて「極道は嫌い」とおっしゃる。そして、「でも」「だけど」と言いながら上記のようなセリフを吐かれるわけです。がしかし、「極道は嫌い」と言いながらも実際の行動は全くそのようには見えないわけで。著者を含めて一部には気づいている人もいるようだけど、「極道は嫌い」でも、結局は極道的メンタリティであるとか、極道的価値観を持つ男が好き、ということであるようにわたくしには見えましたですよ。
全体に、話としては面白いですけどね。映画より面白いかも。でも結構ひどい話もあるようで。カタギの男と結婚したのは良いけど、熱病で寝込んでいる夫に覚醒剤を投与して、すっかりシャブ中にしておきながら、これだから素人は、みたいな言い方ってちょっとないんじゃないですか?と思うのですけどね。
21世紀にあらためて映画を作ったらどうなるんだろうなあ、この話。