野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

ユナ・ボマーと大魔神

「三匹のおっさん」のドラマが始まってますな。録画だけしてまだ観てないけど。
原作は言わずと知れた有川浩さん。同じ有川作品で先日めでたく文庫化の運びとなった「キケン」を読んだわけだが、これがまた面白いのなんのって。

キケン (新潮文庫)

キケン (新潮文庫)

とある工科大学のサークル、「機械制御研究部」略して【キケン】。そこにちょっとばかしイカレた連中が集まってきて… というお話なのだけど。これが実に、理系男子の琴線に触れるわけですな。「三匹のおっさん」には剣道家のキヨ、柔道家のシゲ、そして頭脳派のノリ、という三人のおっさんがいて、あの中でもっともアブナいと言われていたのがノリだった。これを読んだら、これってノリの大学時代の話と違うんか、と思ってしまう。
それにしても「成南のユナ・ボマー」なんていう異名をとる部長の上野、やはり部屋にあれこれ焼け焦げなど作った中学時代を過ごして親を心配させたわたくしとしては、もう他人のような気がしないのですな。
あと、話の全体が、主役の元山が当時を振り返って妻に話す、という設定になっているのが結構イイ感じ。この辺がさすが有川さんぽくて心憎い。さすがですな。