久しぶりに『レッド・オクトーバー』観ましたよ。いやほんと久しぶり。20年ぶりぐらいじゃないかな。
これは原作も読んだけど、個人的には映画の方が好きだな。原作は潜水艦その他の装備に関する記述が詳しすぎて、ちょっと長すぎるのよね。ミリタリーヲタの方々にはたまらんかもしれないけど。そのあたりちょっと『坂の上の雲』に通じるものがあるかもしれない。まあトム・クランシー作品は全体に、登場人物のバックグラウンドとか、とにかく周辺情報の書き込み方が執拗で長くなる、という傾向があるように思う。
一方で映画化する時には映画化する時には2時間の尺に収める必要があるもんだから、たとえば何でコックが潜水艦の破壊工作をやってるんだ、ていうそのあたりの動機が理解できなかったりもするのだけど。
この頃のショーン・コネリー、もうすでにけっこうお爺ちゃんに見えるけど、まだ髪はそこそこあるのな。1990年の作品で、1930年生まれのコネリーは60歳だったわけか。なるほど。
まあショーン・コネリーの髪はどうでも良いけど、この原作が書かれたのが東西冷戦真っ只中の1980年代初頭、そして映画の公開はソ連が崩壊しベルリンの壁がなくなり冷戦が終結したあとの1990年、てあたりを踏まえて、あらためて今の時代にこの映画を観るのはなかなか味わい深いものがありますなあ。