昨夜の鰈の残りを焼き、大根の葉っぱを油揚げと一緒に炒めた。残しても仕方ないし、ということで油揚げ一袋(2枚)を全部投入したら、やはり少しばかり多かったようだ。やれやれ。
一枚は豚汁の残りにぶち込む、という手もあったんだけども。まあいいさ。
そんなことより。老父が朝食を一口食べたなり、それ以上喉を通らない、と言う。文字通り、フィジカルに喉を通らないようだ。ここ数日、ものを飲み込むと痛みがある、と言っていたが、いよいよ食道がものを受け付けなくなったらしい。
もともと、数ヶ月前の食道癌が見つかり放射線治療をしたところなのだ。今回わたくしが帰省しているのも、その後の定期検診に父を連れて行くためだ。そして本日がその検査の日。ある意味ではタイミングが良いと言えなくもないが…
病院へ行きCTを撮った後に診察。医者の見立てでは、放射線治療に一定の効果はあったものの、それからまた少しばかり増悪し患部が腫れているため食道を塞いでいる状態である、とのこと。放射線治療は一回しか行わない。高齢であるから手術は無理、選択肢として化学療法はあるが、通常ここまでの高齢者には… そもそも1〜2ヶ月ほど入院することになるが大丈夫なのか?
この問いかけは、前回の放射線治療での入院時において、老父の素行がよろしくなかったことによると思われる。父は家を離れることを極度に嫌い、入院中何度も(ほぼ毎日のように)何だかんだと理由をつけては外出(帰宅)していた。その他にも、模範的な患者とは言い難い行動も散見されたようだし。
まあそんなわけで医師が勧めるのはステントだ。金属のメッシュ状の筒を内視鏡で食道の患部近くに設置すると、その筒が広がって飲食物の通路を作ってくれる、というものらしい。もちろんこんなものは思い切り対症療法であるし、それはそれで諸々の副作用であるとか合併症のリスクもある。が、他に選択肢は無い。これは事実上、医者の敗北宣言であるな、とわたくしは受け止めた。
とにかく対症療法であろうがなんだろうが、このままではメシが食えない。ステント設置は3〜4日の入院で実施できる。ということで直ちに入院の手続きを行った。いったん帰宅して着替えその他の荷物をまとめるわけだが、この期に及んで「汁ものが飲めるようになったし入院せんでも良い」などとゴネ始める父。どんだけ入院嫌いやねん。んなもんほっといたらまたメシ食われへんようになるぞ!と脅したり宥めたりすかしたりしながらあらためて病院へ。
無事に(かどうか知らんが)病室に収まったところで、わたくしはそろそろ大阪へ帰ることにした。
遅い昼メシは鳥取駅構内のキンサッタ(ふざけた名前だ)でカツカレー。
食べられへんようになるのは辛いよなあ… と思いつつ。