久しぶりにAmazonで新品のCDを買った。
アファナシエフのブラームス後期ピアノ曲集。Apple Musicには無いやつだ。
別に飽きたわけではないのだけど、ちょっと他の演奏も聴いてみたくなったのと、あのアファナシエフが弾いたらいったいどんな感じなのか、という怖いもの見たさと。
とはいっても、すでにブラームスのピアノ曲集その2、バラードとか狂詩曲、は聴いている。
いったいどんな変態じみた演奏なのか、と思ったら意外とマトモで驚いた。
まあ別に変態でなくても良いのだけど。
で、今回の前奏曲集(前奏曲以外もあるけど)、最初の「3つの間奏曲 作品117」がどえらいスローでまた驚いた。
しかしこれが実に良い。グールドも良いが、このアファナシエフは素晴らしい。変態さよりも、この曲の美しさが際立つ。そして何とも格調高い。なんであんな激遅テンポで弾くんだふざけてんのか、と思ったが、これには参った。有無を言わせぬ説得力だ。
ちなみにこの「3つの間奏曲 作品117」についてグールドと演奏時間を比較してみると、以下のようになる。
アファナシエフ | グールド | |
第1曲 変ホ長調 | 7:18 | 5:33 |
第2曲 変ロ短調 | 5:06 | 5:26 |
第3曲 嬰ハ短調 | 7:36 | 5:18 |
アファナシエフがいかにゆっくり弾いているかが良くわかる一方で、第2曲は実は遅くない、というかむしろグールドより速い、ということもわかったりして、なかなか面白い。