大阪梅田から「山手を走る電車」に乗り、駅からバスに乗って二つめのバス停で下車したあたりにある洋菓子店。
店の名前は「スイート・ホーム」。その家族についての物語が、そのまま店名をタイトルにした連作短編集になっている。
などと思いつつ調べてみたらこの小説、阪急不動産が開発・分譲している「阪急宝塚山手台」のプロモーションのために書かれたものであるということがわかった。なるほどねえ。だから山手台の素敵な街並みと、そこに住むナイスな人々のスウィートでハートウォーミングなストーリーになっているわけだな。
兄弟姉妹の間の確執とか、親に対する屈託といったようなものは一切排除されている。そんなのリアリティが無いぜ、なんて言うつもりはない。そんな小説だってあっても良いんでないの。知らんけど。
個人的には、あまり高いところ(というか坂の上)には住みたくないな。景色は良いんだろうけど、バスも無くなった時間に酔っ払って帰った時に、坂を上がるのはちょっとしんどい。