豚の生姜焼き、かなり微妙…
やっぱり脂身多めなバラ肉の薄切りなんかを使いたいところ。というのもあるけど、玉ねぎはもっと薄く切らなあきまへんで。
さて、日本で買ってきた紙の本のひとつが、『イスラエル秘密外交』だ。
- 作者: エフライムハレヴィ,Efraim Halevy,河野純治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/07/28
- メディア: 文庫
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イスラエルというのは、「全世界に同情されながら滅亡するよりも、全世界を敵に回してでも生き残る」という決意をもった国家であるという。そして、常に何かしら揉め事のある中東において、周囲のアラブ諸国から敵視されている。モサドってのはそんな国の諜報機関なんだから、そりゃ世界最強と言われても不思議じゃない。
先に書いたように、中東というのは何かしらトラブルが絶えない地域だ。じゃあ一体なにをそんなにもめているのだ、と問われると、実は何だかよくわからない。まあ自慢じゃないが高校で世界史の時間にはしばしば幽体離脱を起こしていのだから、致し方あるまい。そんなわたくしでも、この本を読んで、20世紀の中東の歴史を理解した、とはとても言えないが、ああそりゃあ大変だよねえ、というのは何となく感じられた。で、こういう揉め事の多い国家どうしの外交というのは、正規の外交ルートだけでなく、諜報機関のプロフェッショナルたちの仕事というのが、まさに死活的に重要になってくるわけだ。たとえば国家間の和平交渉なんて時に、当事国どうしはもちろん、そこに第三国(アメリカとか米国とかUSAとか)が口を出してきて、それぞれに利害の少しずつ異なるいろんな連中がからみ、おまけにそれぞれの国の中ですら手助けしたり足を引っ張ったりする有象無象が出たり入ったり。ただでさえ簡単ではない話を壊滅的に複雑怪奇にしてしまう、ということが普通に起こるものであるらしい。そのあたり第6章の「イスラエル・ヨルダン和平交渉」が実にもう、手に汗握るというかお腹痛くなるというか、まるでハリウッドのアクション映画のような展開(アクションはまったく無いけど)で、そんなんほんまに起こるんでっか、と言いたくなる。
かなりずっしり濃厚な内容で、平均的な日本人が新聞やニュースで知っている(つもりの)中東の姿とは違うディープな裏側もあり、ちょっとばかし骨が折れるけれども、まことに読み応えのある一冊でございました。