野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

そうそうロボだよ

我が友人、柳広司氏の新作(といっても出たのは何ヶ月も前だけど)、「シートン(探偵)動物記」をやっとのことで読んだ。

シートン(探偵)動物記

シートン(探偵)動物記


いやぁ、これは面白いじゃないの。ほぼ1日で読み切ってしまった。
シュリーマンに始まり、ダーウィンやザビエルなど、歴史上の人物に事件の謎解きをさせる、という、まあいつもの彼のパターンといえばそれまでだ。だけど相変わらず、その主役となる人物 ー 今回はシートン ー が、まるで見てきたかのように、なんとも魅力的なキャラクタとしてリアリティをもって描写されている。そして、本格派のミステリファンが読んだらどうなのかは知らないけど、少なくとも僕が読むかぎりではトリックだって決してチャチなものではなく、「ほぉ、そう来ますか」という感じでしっかりしてると思う。まぁ本当に毎度毎度、こんなネタをよく思いつくもんだよな。
今回は、以前雑誌に連載していたものを集めた短編集らしいが、この長さだと実にテンポが良くって、それもあっという間に読まされてしまうひとつの理由なのかもしれないな。そういえば、1篇だけシートンが子供の頃のエピソードがあるのだけど、なんだかこれを読んでると、「名探偵コナン」みたいだったな。
ところでオリジナルの「シートン動物記」って確か小学生のころに読んだと思う。特に動物好きじゃないけど、すごく面白かった覚えがある。内容は全然覚えてないけど。