野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

吉川晃司はまあ良いとして

この前のインド出張の折、行き帰りの飛行機内で映画を観た。シンガポール航空だったので日本語の映画は少なく、少ない選択肢の中から選んだのは「チーム・バチスタの栄光」だった。
あまり期待はしていなかったのだけど、面白い映画だった。だから原作も読んでみようと思った。

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)


主役は不定愁訴外来・別名「愚痴外来」の万年講師田口。映画では竹内結子が演じていた。原作を読んだら中年の男性という設定だった。「男かよ!」と思ったが、原作を先に読んでいたら、逆に「えー竹内結子は無いんちゃうんか!」と思った事だろう。今回は映画を先に観ていてよかったと思う。先に原作を読んでいたらきっと映画には失望しただろう。すでにネタバレ状態なわけだが、それでもこの本は面白い。基本的に映画というのはせいぜい2時間ほどの枠の中にストーリを突っ込まないといけないわけで、どうしてもそこに無理が生ずる。その制約の中で、原作のどの部分に焦点をあて、どこを切り捨てるか、というところで映画の出来の善し悪しが決まるのだろう。
今回の映画版が悪かったとは思わないけど、原作から切り捨てられてしまった部分にも色々とおいしいところが残っているということがわかった。
とりあえず前半終了。