野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

先行発売にも弱い

先週の土曜日。河原町のタワーレコードに行ったら、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールの新譜が出ていた。

ニューヨーク・ヘルソニック・バレエ

ニューヨーク・ヘルソニック・バレエ


「ニューヨーク・ヘルソニック・バレエ」。ニューヨークの、地獄の音響で踊るバレエ。うわあ、なんだかもうタイトルだけでやられたよ。ちょっと試聴してみたら、一曲目の "Killing Time" でもうガツンと。キクチ的ビートにアグレッシブなピアノで迫りまくられると弱い。
10/28リリースだが、タワレコの関西地区大型店舗のみで先行発売。とか言われるともう、仕方ないな。買っとくか。こういうときのためにタワレコポイント1,000円分は大事にとっておいたのだ。
ペペ・トルメント・アスカラールはダブ・セクステットに比べるとアルバム内での振れ幅が大きいな。特に今回は「北米、オペラ、バレエ、サルサへの第一接触」だそうで。いつものペペのアルバムのように、アップビーティングなものから、なんだか即興っぽくぐちゃぐちゃやってて「は?」みたいな曲、そしてキクチ氏がまったりブロウする妙に「まともな」曲、キクチ氏の微妙なヴォーカルが入る曲。目新しいのは、ソプラノが入った曲。3曲目の『アリア 私が土の下に横たわる時~オペラ「ディドとエネアス」より』なんかはもう、そのまんまかよ、と思っているとちょっと横からパーカッションが茶々を入れると言う感じで、正直あんまりピンと来ないのだが、4曲めの「行列」、8曲目の「嵐が丘」あたりになると、このソプラノとの組み合わせが何ともスリリングで良い感じになっている。
いったい何がやりたいんだろうねこの人は。天才なのかどっか壊れてるのか、その両方か。