ウチダ先生の『「おじさん」的思考』が文庫になっている。
- 作者: 内田 樹
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/07/23
- メディア: 文庫
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なんでも、「ためらいの倫理学」に続く二冊目の単行本だったらしい。色々とウェブサイトに書き溜められていた内容を加筆・修正して本にしたものだということだ。その内容は、まあ最近の他の著書であったりブログなどで書かれていることとそう変わらないのだが、なんとなく過激な感じがしますなあ。
たしかに、「正しいおじさん」=額に汗してコツコツ働き、義理を欠かないようにし、地縁・血縁を大事にする、ていうような価値観ってのは最近ちょっとばかし分が悪い感じしますわなあ。
その「正しいおじさん」たちに、「あなたたちは決して間違ってない」というメッセージを伝えているのだ。だから「おじさん」と言っても、今はもう「おじいさん」だろうけど。でも、失われつつある昭和のエートスとでもいうか、そういったものを、今「おじさん」であるわたくしどもが守っていかんとアカンよ、とそういうふうにも(勝手にだけど)読めるのだな。
大人になるのは、大変でございます。