「はじめての宗教論」、今度は「左」だ。
実際のところ、何がどう「左」なのかはよくわからんが…
はじめての宗教論 左巻―ナショナリズムと神学 (NHK出版新書 336)
- 作者: 佐藤優
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2011/01/06
- メディア: 新書
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「右巻」で取り上げた、現代の我々がうまく取り扱うことのできない「見えない世界」が、「見える世界」に対してどのように影響を与えているのか、について論じたのがこの巻である。らしい。
シュライエルマッハーの自由主義神学について、結構なページ数を割いて解説してくれているのだが、うーむ、これがなかなか難しいのだ。それぐらいで難しいとか言うな、と優ちゃんに叱られそうだ。(←優ちゃんとか言うな)
人間は、何か絶対的なもの、超越的なものを必要としている。それは、人間の理性や経験の範囲を超えた、「見えない世界」の「何か」、である。これを「神」と呼び、「見える世界」に住むわれわれがどのようにかかわるべきか、を体系化したのが宗教である。ところが現代人はこの「何か」とかかわるためのスキルが劣化しているため、本当はこの超越性ではないものを、うっかりそうだと思い込んでしまうことがある。それは例えばナショナリズムであり、現代人にとってはナショナリズムは宗教のような役割を果たしている。
というような話らしい。うーん。
神学については、とにかくなんだかすげぇな、ということだけはわかった。それよりも、「知性」とは一体何なのか、ということをこの本に教えられた気がする。