野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

白鳥の湖といえば志村けんだよな

金曜日だからいつもより早めに帰宅して晩ご飯を食べたら、少しばかり時間ができた。少しばかり、というのは2時間ほど、という意味だ。HDDに録画したまま溜まっている映画を観られる。
というわけで、「ブラック・スワン」を観た。
何だこれ、怖すぎるぞ。いや、怖いというより(怖いのもあるけど)「痛い」という方が近いかな、いろんな意味で。血が流れるシーンでは、じわーっと滲むようなのが多い。スプラッターよりこっちの方が痛いって。
そして、主人公ニナの妄執とも言えるほどの役への入れ込みよう。ほとんど正気を失っている、というかやっぱり狂ってるんじゃないかと思う。怖いよ。実はわたくし、途中で「それってシックス・センスとかビューティフル・マインドみたいなオチちゃうん」と勘繰り始めたのだが、最終的にはその辺にあえてオチを着けないというのにちょっと驚いた。現実と妄想の境界線は不分明なまま。デモーニッシュな領域に達し得た芸術家の世界か。うーんこれは参りました、というところですな。