野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

食卓作法の起源

ケント・ベックは、著書"eXtreme Programming Explained: Embrace Change"(邦訳は「XPエクストリーム・プログラミング入門―変化を受け入れる」)の中で、「ソフトウェアをリリースしたら、お客さんと一番良いシャンパンの栓を抜きなさい」てなことを書いている。誰かと一緒に食事をしたり飲んだり、ていうのは信頼関係を築く方法のひとつなわけですよ。「接待」っていうと、どうしてもちょっと胡散臭い感じがあるのだけど(旧大蔵省のせいだなきっと)、本来はそういうもんのはずなのよな。
で、接待を中心にした営業活動によって新規顧客を開拓することをミッションとした特殊部隊を作ってみました、というのが「営業零課接待班」という小説。

営業零課接待班 (講談社文庫)

営業零課接待班 (講談社文庫)

落ちこぼれとか、いささか癖がありすぎて周囲から浮いているとか、その他ワケありな面々を集めてきてチームを作る。最初はさっぱりワヤなのだけどだんだんとチームとしての態をなしてきて、いくつかの軋轢を乗り越えながらも最終的には素晴らしいパフォーマンスを発揮する。ハリウッド映画なんかでよくあるパターンですね。もちろんある種の小説とかマンガでも。で、こういう話は面白いことが多い。もう王道の説話原型と言っても良いのかもしれませんな。
ところでここ10年ぐらいか、コンプライアンスとかなんとか言って、事業所の構内ではアルコールを禁止している会社が多いけど、まことに愚昧なことだと思いますねあたしは。まったく、ガキじゃないんだから。
とまぁ、そんなことをいろいろと考えた一冊でございました。