野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

財閥系大企業に倍返し

「空飛ぶタイヤ」、下巻へ。

いよいよ、町の運送屋・赤松社長の反撃が始まる。
実に痛快。池井戸作品の魅力はここにつきると言っても良いと思う。そんなやつおらんやろとかあまりに見方が一面的に過ぎるだろうとか色々とケチの付けようはあるだろうけど、でもこの汎用性の高い勧善懲悪という話型をとことんまで突き詰めるってのは、やはり相当の力量が要るだろなっていうのは、まあそれなりに想像できるわけですよ。
ところでホープ自動車ぐらいの会社になれば、警察の高級官僚のなかに懇意にしている人物が一人や二人はいるはずで、下巻の残り100ページあたりのところからでもそのルートで大どんでん返しをカマすかも、と思っていたけど、さすがにそりゃないか。