野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

呼ばれたから読んでみたけど

ジュンク堂で「思考のレシピ」なんて本を偶然見かけて、妙に気になってしかたがなかったのでそのまま買ってしまった。

哲学というのは、いったい何の役に立つのかよくわからないものの代表のように言われる。けど実際には、いろいろと役に立つのだ。その問いの立て方、思考のプロセス、対象の把握方法など、うまく使えば、日常における問題解決に有用なもののはずだ。この本はそんなことを言っている。確かにそうだと思う。
で、アリストテレスからプラトンデカルトヘーゲルキェルケゴールライプニッツ、その他もろもろ。について、彼らの問題意識、およびそれに対する取り組み、その方法論についてちょこっと解説している。
とてもていねいに、わかりやすく書いてくれているな、と思うのだけど、どうもうまいこと入ってこない。何というか、引っかかりがなさ過ぎてするする流れていくばかり。平易な言葉で書かれていて、それはとても結構なことだと思うのだけど、どうもあんまり相性が良くないようだ。
というわけで、コンセプト的には共感できるのだけど、この俺様の頭では扱いかねる、といったところか。まことに残念なことである。