先日読んだ「新宿最後の小さなお店ベルク」の続編が出ている。副店長である迫川さんによる「食の職」だ。「新宿最後の小さなお店ベルク」はどちらかというと個人店の経営、という部分にフォーカスされており、ベルクで出している料理やその食材に関して十分に語られているとは言い難い。その部分はこの本でカバーされるのだ。
「食の職」新宿ベルク: 安くて本格的な味の秘密 (ちくま文庫)
- 作者: 迫川尚子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/04/08
- メディア: 文庫
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まったくもって、ベルクという店のワンダーランドぶりは、わたくしの興味をひいてやまないのである。ぜひ一度行ってみたい。いや、すでに一度行ってビールは飲んでいる。しかし、ホットドッグは食べていないしコーヒーも飲んでいない。これではベルクに行ったことにならない。ベルクをベルクたらしめているのは、パン職人の高橋さん、ソーセージ職人の河野さん、そしてコーヒー職人の久野さんの仕事だ。彼らのロングインタビューがこの本には収録されている。これを読めば、クラフトマンシップとはこういうことだと思い、未だ口にしたことのないホットドッグを、ソーセージを、レバーパテを、そしてコーヒーを激しく渇望する。
まことに罪作りな一冊でございます。