「ヨーロッパものしり紀行」、いよいよ本命の<くらしとグルメ>編でございます。
- 作者: 紅山雪夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/04/24
- メディア: 文庫
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ところで、ヨーロッパといえば、7月~9月はバカンスのシーズンであるため仕事にならないのだけど、このバカンスというやつの歴史は実はそんなに古くないのだそうだ。なんてこった。おそらく、過酷な環境のもとで資本家に収奪され続ける労働者、という長い歴史があり、階級闘争の結果勝ち取った労働者の権利は手厚く保護されねばならない、ということになったのだろうな。年がら年中ストライキばかりやっているヨーロッパ系の航空会社なんかを見ていると、ちょっと行き過ぎちゃうんかと思わないでもないのだけど。
なんだか、お気楽なテーマのはずが、シリーズ中でもっともヘヴィな内容についてあれこれと考えさせられる一冊となってしまった。
やはりね、長い歴史をもつということは、それなりにヘヴィな問題を抱え込んでいくということでもあるのだよ。なんてな。