野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

スペインもえらいとばっちりを食うたもんやね

パンデミックで世界中が大混乱。この先いったい何が起こるのか。
てなことについては、いろんな人が好き勝手なことを言ったり書いたりしている。
そんな本があれこれ出ているというのは、やはりみんなその辺が気になるところなわけですね、当然ながら。
で、我らがマサルちゃん(マサルちゃんいうな)ももちろん著作があるわけだけど、『人類の選択』ってなかなかイカツいタイトルですわな。

このようなカオスの中で情勢を分析し、将来を見通すには、過去に起きたこととのアナロジーによって考えるのがよろしい、というのがキーメッセージだ。
古くは古代ギリシャ時代のペストから100年前のスペイン風邪まで、人類は過去に何度となくパンデミックを体験しており、その都度歴史は大きく変わってきた。つまり感染症が時代の転換点となった、というわけだ。
その歴史のアナロジーで考えると、この先に起こるのは全体主義的監視とナショナリズム的孤立だとか。
国際的な「孤立か連帯か」という選択肢について、今こそ世界は連帯すべきである、とユヴァル・ノア・ハラリは言っていたけれども、どうもそういう方向には行きそうにないということか。
あとは行政権の強化、さらには暴走、というのも予想されている。
有能な為政者であれば、それもありかなと思わんでもないが、たとえば我が国の状況などを見るにつけ、先にあるのは破滅しかないじゃないか、ということで暗澹たる気分になる。困ったもんだ。