宇治拾遺物語って、たぶん高校の古文の授業で何かやったんだろうけど、ちゃんと読んだことはない。
と思ったら昔話の「こぶとり爺さん」なんてのは「鬼にこぶとらるゝ事」が原典だったりするし、芥川龍之介の「芋粥」「鼻」「好色」とか、谷崎潤一郎の「少将滋幹の母」の一部(色好みの平中が侍従のストーカーをしたあげくに排泄物を強奪)なんかは、この宇治拾遺物語が元ネタだったりするのよね。
で、その『宇治拾遺物語』が町田康により現代語訳された、と。
でもこれ、池澤夏樹編集の「日本文学全集」の一部になっているのよな。この独特なグルーヴが炸裂する町田康訳で。まあ考えてみれば、この物語に登場するのって、結構アナーキーで「普通そうはならんやろ」っていう行動に出るようなパンクな連中が多いから、実はこういう訳のほうが彼らのキャラクターの本質に迫っているような気がしなくもない。
いや、適当なこと言うてすんません。