野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

時の記念日

ふと気づくと腕時計が止まっていた。電池が切れたようだ。
と、それから2週間ほども放ったらかしにしていたのを、やっと電池交換のために時計屋に持ち込んだ。NU茶屋町に入っている某時計店に「店頭での電池交換500円!」てな貼り紙がしてあり、おおっ、と思って入ってみたら、この時計は店頭で普通に電池交換すると防水でなくなる、だからサービスセンターみたいなところに送らねばならない、その場合の料金は2,500円ほどになるけども何か文句あるか?と訊かれた。いや、2,500円てあんた…
あまりの悪辣さに目眩がして、そのまま時計を渡して、交換を依頼してしまった。
いまだかつて腕時計の電池交換でそんな大ごとになったことないけどなあ…

あまりのショックに腹が減ってきた。そろそろ昼メシを食べねば。何を食べよう?ラーメンが良いかな。昨日の昼は心斎橋のまんねんでラーメンを食べた、なんて野暮なことは言わずに。
茶屋町あたりでラーメン屋… とGoogle先生におうかがいを立ててみたら、1ブロック北に麺や輝という店があるようだ。
味玉ラーメンを食べてみた。

化学調味料を使ってないてのが売りらしい。ラーメンなんてのは化学調味料を楽しむもんなのに、そんな妙にストイックなこと言ってどうすんだ、てな意見もあるが、まあこれはこれで美味かったすよ。魚系のスープですな。
で、ラーメンを食べたら、久しぶりにタワレコを冷やかして、それからMARUZENジュンク堂で本を買って。
さてぼちぼち帰ろうか、という段になって、家を出た時には持っていた傘がないことに気づいた。ありゃりゃ。そうだ、ラーメン屋に忘れてきた…
またラーメン屋まで取りに戻るのも面倒なので、コンビニで調達した。どうせ前のやつは穴が開いていたのだ。
つまりアレだ、わざわざ傘を持って出かけて、結局一度も使うことなくラーメン屋に寄付してきた、というわけだ。我ながら感心するね。化学調味料は大脳皮質にダメージを与えるのかもしれまへんなあ。

今月中にもう一度行かなあかんね

6月9日はロックの日
ということで、今年のファッションカンタータのテーマは「ロック」なんだそうで。
開演の17時よりだいぶ早く、15時半ぐらいに京都に着いていて、待ち合わせの時間までまだ少しある、という時に美術館「えき」KYOTOで面白そうな展覧会をやっていることに気づいた。

がしかし、今からだとちょっと間に合わんな… ということで断念。
ショーが始まるまで京都駅地下のバルで軽く一杯。いや、正確には二杯でしたすんません。
会場は京都劇場。ショーのオープニングで、おねいさん3人がドラムを叩いている。みんなそれぞれ好き勝手にやっているのだと思っていたら、最後は3人ばしっと合ったのでびっくり。さてショーが始まると、キャロル・キングボブ・ディランジャニス・ジョプリンビートルズローリング・ストーンズパティ・スミスデヴィッド・ボウイT-REXケミカル・ブラザーズビョーク、プリンス、レニー・クラヴィッツ。という感じで次から次へとナイスな曲でモデルが歩き回る。選曲はもうわたくしの好みにメガヒットで鼻血出そうでしたよ。
その中で一人、何だあのちょけた熟女モデルは?と思ったら大黒摩季大先生ではないですか…
あと、ゲストモデルの黒木メイサ。美女っていうのもあれくらいになってくるともう、人ならぬ何か、みたいな感じになってきますなぁ。いやいや。

終わってから烏丸御池の「ごはんや」さんへ行ってまいりました。ヒューガルデンの生が飲めるのが嬉しい。日本酒もあれこれ飲んだけども、月の桂のうすにごり純米生原酒が美味しゅうございましたですね。
さらに京都タワーの地下でもうちょいダラダラと。いやあ満喫いたしました。

ゼロ年代の自撮りは大変だったんだ

家でダラダラ酒を飲みながら、なんとなく行きがかり上『スパイダーマン』なんぞ観てしまった。

これ初めて観たけど、とことんおバカですなあ。それも何というか、ハリウッドの正統派のバカっぷり。次の展開が簡単に予想できる。いやぁ実に楽しい。やっぱりこうでないとね。
やはりアレか、この手の映画には『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のビフ・タネン的な役回りが必要なのか。最初の方でピーターにあれこれと嫌がらせを仕掛ける同級生が、ピーターにぶっ飛ばされ、あげくに顔面に昼飯をぶちまけられる。というのは、マーティを攻撃しようとする度に最後は堆肥まみれにされてしまう、気の毒なビフを連想せずにはいられない。
あと、新聞社の編集長のオフィスが、先日観た『ペンタゴン・ペーパーズ』に出てきたワシントン・ポストのそれとまったく同じに見える、というのも指摘しておきたいポイントだ。だから何なんだ、てな話だけども。
それにしてもコロンビア大学は、「本学ではあのような杜撰な実験動物の管理をしていない」とクレームしておいた方が良いと思うぞ。

緑の特別賞

出勤途中の南海高野線の車中にて。前頭部のあたりに、何かがぽたりと落ちてきた感触があった。鳥が糞を落とした?んなアホな。雨漏り?いや降ってないし。と不審に思いつつ当該箇所に手をやってみると、何か固いものに触れた。思わず手に取ってみると… 虫だった。うわっ、と思った次の瞬間にそいつは、ぶぶぶぶ、と飛び去った。わたくしの隣に座っていた女性は、軽いパニックに陥っていた。

あの虫は。

わたくしは昆虫博士ではないのでよくわからないが、おそらくカメムシであろう。堺東に着くまでしばらくの間、あの独特の青臭いフレイバーを満喫した。そもそもなんで電車内にカメムシがいるのか。まあ高野線なんてのはけっこう田舎の方まで行くから、そんなこともあるのかもしれんな。それにしたってわざわざわたくしの頭上に不時着しなくても良さそうなもんだが、何と言ってもわたくしは前夜JIM BEAMハイボールのキャンペーンでA賞B賞のワンツーフィニッシュを決めてしまったほどの強運の持ち主であるから、カメムシですら引き寄せてしまうというわけでござるな。

まったく、朝っぱらから気の滅入る話である。

脂身の誘惑

ちょいとなんばで一杯やろう、ということになり、とりあえず裏なんば界隈へ。久しぶりにアンケラソなんかどうよ、と思って行ってみたら閉まってやんの。なんでよ、定休日は火曜日ちゃうんか、とボヤいてみても始まらない。ターゲット変更して大阪焼きトンセンターに行ってみたがこちらは満席(立ち飲みで満席ってのもおかしいが)。仕方がないので、アンケラソの入っている久富千日前プラザに戻り、そのあたりで新規開拓してみることにした。
で、わりとホルモンな口になっていたので、アンケラソの隣にある「虎にツノ」という店に行ってみた。
一応は立ち飲みということになっているが、イスもあって普通に座れる。んで、もやしナムルと塩キャベツと生センマイ、あとはホルモン各種。
うむ、んまい。焼いたら半分ぐらいの大きさになってしまうマルチョウ、ちょいと焼きが甘かったか真ん中あたりが微妙に冷たかったが、それでも美味い。なんだかあれこれ貪ってしまった。
この店、ハイボールを注文すると一杯ごとにクジを引ける、というキャンペーンをやっていた。わたくしなんと、3回引いてA賞(バックハンガー)とB賞(オープナー)がそれぞれ1回づつ当たってしまった。同行者のうち一人は、何回引いてもちーとも当たらないというのに。しかしこんなところで運を使ってもなー。
ビール、ハイボールの次は日本酒。この店は日本酒もわりと充実している。風の森がALPHA TYPE 1ともう一種類(何だったか忘れた)あったので両方一杯づつ行ってみた。どっちも美味い。強いて言えばALPHA TYPE 1の方が好きかもしれない。
てなことをやっていたら23時を回ってしまった。なんてこった。19時過ぎから、4時間近くも飲んでいたのか。てことで慌てて撤収。
あの界隈やっぱりオモロイな。また行こう。

右手をごらんください

本日は東京方面に出張だったわけですが。
新幹線を予約するときに、どの席を選ぶかというのは人それぞれ好みとかこだわりがあるんではないかと思う。わたくしの場合、まずはコンセントのあるN700系の窓側席。そして下りであれば万が一寝落ちしても安全なのぞみ200号台。上りだとさほど重要ではないが、新大阪始発で時間より早めに乗れることもあるので、やはり200号台を選びがちだ。基本的にはこれだけ。あとは窓側というと、A席とE席のどちらを選ぶのか、という問題がある。上りで人気なのは圧倒的にE席だ。晴れていれば富士山がきれいに見えるからだろう。わたくしもその魅力を否定はしない。が、何がなんでも、というほどでもない。そもそも空いてないことが多い、というのもあるが、富士山といってもまあ一瞬のことだし、天気が良くないと見えないし、そのあたりでは寝てることもあるし、隣に誰か座っていると何となく鬱陶しいし。というような理由で、A席を選ぶことも多い。B席はみんな嫌がるので、隣が空くことが多いから。
富士山云々の話をすると、実はA席でもほんの一瞬だけ富士山が見えるポイントがあるのだ、という話を先日聞いた。そんなことがあるはずがなかろう、と思ったが、地図をよく見ると確かに、東海道本線の安倍川駅のあたりでは、線路がまっすぐ南北に走っている。
https://maps.google.com?q=34.934373,138.362990&hl=ja-JP&gl=jp
なるほど、少なくとも理屈の上では、ここを走るときに、右前方に富士山が見えても良さそうだ。
そこで今回はそれを検証してみることにした。
浜松を過ぎたあたりから、Googleマップと外の景色を睨みながら、リアルタイムで現在地の把握に努める。そしていよいよ問題の地点に差し掛かったとき。
おお、確かに見えた!

うむ、これではちーともわかりませんな…
ちょっと拡大してコントラストも上げてみよう。

うーん、もうちょっと天気が良くないとな。
まあアレだ、富士山を見たいのなら、やはりE席を予約することをお勧めする。すぐに埋まるからお早めにどうぞ。

英語業界の闇?

『スタッキング可能』を読んだのは5年も前のことだったか。
あの異様な世界観に魅せられ、他にも何か読んでみたい、と思ったものだ。
その後に出たのが『英子の森』。今さらな感じだが、読んでみた。

英子の森

英子の森

 

ちょい長めの表題作に加えて、短編が5編。
いずれもシュールで、ちょっとホラー。読んでいると、何だか足もとが危うくなり、現実世界で正気を保つためのよりどころを見失ってしまいそうになる。
『*写真はイメージです』では「イメージ」という単語を大量に浴びせかけられることにより、字面だけでなく、その意味まで巻き添えにしながらゲシュタルト崩壊を起こしかけた。大人しそうに見えるが、ちょっとした奇書なんじゃないかと思う。