野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

じんべえ vs ひでぞう

なんばの魚屋ひでぞうに飲みにいきましょうって予約してくれたのは良いけど、行ってみたらそんな予約入ってないときたもんだ。鮨屋か別館の方ちゃいますか?と言われて別館へ行ってみたら、正解。
だいたいひでぞう多すぎやねんて。
でもねえ、美味いよねやっぱり。今回は行ったことない本館へ行けるかと思ってたら結局は 以前にも行ったことのある別館だった、てのは少しだけ残念だけど、まあ料理も酒も満喫いたしましたから。
翌朝は早く起きなければならないので、ひでぞうでさくっと切り上げて早く帰ろう。と思っていたのに、やっぱりなんだかんだとグダグダで2次会へ拉し去られることに。どういうわけか2軒目に行くことの多いビトレスでワイン飲んで、帰宅は1時前になってしまった。これはまあ、例によって一駅寝過ごして阪急茨木市まで行ってしまったというのもあるわけだが。
ちなみに、0次会には最近オープンした「さかなのじんべえ」へ調査に行った。ここは梅田の店のような立ち飲みではなくカウンターなのだな。ハッピーアワーもあり、なかなかナイスだ。日本酒に手を出したいのをぐっとこらえて生ビールだ。まあここはあらためて本気で飲みにこなければいけませんな。

「すぐ帰るマン」vs 松岡修造

途中まで読んで一時中断していた『『罪と罰』を読まない』の残りを一気読みした。
いやー面白かった。

罪と罰』を読んだことのない4人が集まって、断片的な情報をもとにストーリーの詳細を推理するわけだが、後半部分は『『罪と罰』を読む』、つまり実際に『罪と罰』を読んで、それまでさんざん妄想を膨らませてきたストーリーを検証する、いわば「答え合わせ編」となっている。
わたくしもずいぶん昔に『罪と罰』を読んではいたが、その内容はほとんど覚えていなかった。だから『罪と罰』を読んだことがないというこの4人とほぼ条件は同じで、だから前半部分は非常に楽しめたのだけども、このまま「答え合わせ」に突入してしまったら、わたくしだけが取り残されてしまうではないか、ということで一時中断して『罪と罰』を読んだ次第だ。
この判断は正しかったと思う。ストーリーの細部にわたるまで内容を覚えていないと、後半部分、特に「読後座談会」はフルに楽しめない。
「人、多すぎ、しゃべりすぎ」とか「出てくる人がみんな頭おかしい」といった感想については激しく同意する。一方でスヴィドリガイロフの人気がずいぶん高くてびっくり。そしてラズミーヒン=松岡修造説には笑った。ルージンはスティーブ・ブシェミポルフィーリィは片岡愛之助で脳内再生されていた、というのはもう、無茶苦茶ですがなそれ、という感じだし。
あと、ストーリーにはほとんど関係無いのに全員が「ポチンコフ」という名前に引っかかっていたというのがまた何とも言えない。もちろんわたくしも「何ちゅう名前や…」と驚いていた。

いやそれにしても、やはり三浦しをん氏の読み方はすごいな、と思った。アホなツッコミ(これがまたオモロい)をたくさんしつつも、目の付け所が、さすがは小説家、という感じで。
というわけで、大変に楽しめました。『罪と罰』を読み直したので、記憶が確かなうちに、ストーリーを推理する前半部分の座談会をあらためて読んでみるのもまた面白いかもしれない。

バーニーって誰やねん

大貫妙子RCA時代のアルバムがストリーミング配信を開始、だと…?

えらいことやないか。

『Cliché』はCDで持っている。でも他にも名盤はいろいろある。あ、『AVENTURE』のアナログ盤もあるけどね。どうやって聴くのよそんなもん。

だからこれはとてもありがたい話なわけで。

とりあえず『カイエ』。

カイエ (Mastered by Bernie)

カイエ (Mastered by Bernie)

  • 大貫 妙子
  • ポップ
  • ¥2100
今回ストリーミング開始(解禁?)された中で最も新しいアルバムだ。これ、当時どうしてたんだったかな。1984年リリースってことは、まだCDじゃないはずで、てことはレコードをレンタルしてカセットテープにコピーして聴いていたんだろうなあたぶん(うろ覚え)。かなり好きなアルバムだった。
まずこのジャケットのアートワークがミニマリスティックでカッコええよね。
コンセプトは良くわからなくて、『若き日の望楼』がフランス語バージョンとか『夏に恋する女たち』のインストバージョン、なんてのが入ってて、ちょっと企画モノっぽい感じもあるのだけど、4曲目の『Le courant de mecontntment』のカッコよさにヤラれたものですよ。この曲、『不満の暗流』っていう日本語の副題がついてたんだけど、どこ行ったんでしょうねえ。

他の名盤も、まあぼちぼち楽しませていただくとしましょう。

あんたいったい何を確認してたんや

アメリカ駐在中Union Bankに銀行口座を持っていた。いや実は今でも持っている。帰任後もクレジットカードの決済とかまあいろいろあったのでそのまま置いていたのだ。

しかしあれからもう3年近く経つのだから、そろそろ口座を閉じてもよろしかろう。よろしいが、その前に預金を日本の口座に移しておかねばなるまい。そもそも口座にいくら入っているのだったか?
と思い、Union Bankアプリで残高を見ようとしたら、あんたのIDはロックされてるぜ、とのメッセージが出てアクセスできなかった。たぶんあまりに長い間放置していたからだろう。何てこった。
オンラインではロック解除できない。どうやらカスタマーサポートに電話しないといけないらしい。うーむそれはめんどいな…

とりあえずダメもとで送金できるかどうか試してみよう、ということで、今までにも何度か送金をしたことがあるTransferWiseで手続きをしてみた。なぜだかすぐに「入金確認が完了しました」というメールが届き、えらい早いなおい、と思っていたらそこからさらに1時間もしないうちに今度は「送金が完了しました」というメールが届いた。アメリカの銀行は営業時間外じゃないのかよ、と不審に思いつつも、実際に口座に入金されていたので、まあええか、と深く考えないようにしていた。

ところが。

週明けの月曜日、「再度入金ください ーー ダイレクトデビットに失敗しました」というメールが来た。

できるだけお早めに入金を行ってください。

お客様の銀行よりダイレクトデビットの支払いが失敗したという報告を受けました。そのため、お客様からの入金が確認できていない状態で送金が完了となっております。

そのため、恐れ入りますが、TransferWiseへご資金を入金いただくようお願い致します。

ってあんた、「入金確認が完了しました」って言うてたやんか…

こいつは参った。やはりちゃんと口座の内容を確認しておくべきだったか。とはいってもインターネットバンキングしかできないのにIDをロックされていたらどうしようもない。
仕方がないので本日、根性決めてサポートに電話してみた。現地時間で午後9時までやっているというのがせめてもの救いだ。
自動音声に誘導され、オペレーターにつながった。IDがロックされたんだ何とかしてくれ、と言ったら、口座番号と名前とIDを訊かれた。それに答えたら、もう一度ログインしてみてくれと言うのでIDとパスワードを入れたら、無事にログインできた。いやーよかった。案外あっさりとロック解除できた。
で口座を確認したら、送金元にしたSaving Accountには十分な残高が無かった。Checking Accountの方を指定するべきだったのだな。どっちに多くの資金を入れていたのか、忘れていたのだ。
このUnion Bank(に限らないのだろうけど)というのは口座残高が足りていなくても、ある程度までの出金要求には応えてしまうのだな。いわゆるところのoverdraft、つまり銀行側が立替払いをしてくれるわけだ。もちろん手数料が取られる。$33も取られてしまった。余計なことせずに、最初から残高不足で出金を拒否してくれれば良かったのに…

まあとにかく、送金するつもりだった金額を、Checking AccountからSaving Accountに移しておいた。何だかよくわからんが、これで良い感じに解決してくれるとありがたい。これ以上何をどうすれば良いのか、わたくしには皆目見当がつきまへんわ。

まるで喜劇じゃないの

罪と罰』の下巻を読み終わった。疲れた。

罪と罰〈下〉 (新潮文庫)

罪と罰〈下〉 (新潮文庫)

この小説の登場人物に、マトモなやつは一人もいないな。みんなどこか言動がおかしい。一人残らずだ。

この下巻ではいよいよスヴィドリガイロフが登場し、ラスコーリニコフと対面する。

≪この男は気ちがいだ≫とラスコーリニコフは思った(p.21)

いやいや、お前が言うなよロージャ。

そのロージャ(ロジオン・ロマーヌイチ・ラスコーリニコフ)がどうも怪しい、つまり金貸しの老婆を殺した犯人なんじゃないかと疑う予審判事ポルフィーリイとの会話は、刑事コロンボ的な息詰まる心理戦という感じで、いわばこの小説の見どころのはず。なのだが、とにかく無駄に喋りが長く(別にポルフィーリイに限った話ではないが)、おまけに台詞のあちこちでやたらと「へ、へ、へ、へ!」なんて笑ってて、おまえ普通に喋られへんのか、とイライラするためなかなか会話そのものに集中できない。以前に読んだときにはたぶんこのあたりを面白く読んだのだと思うのだけど…

ソーニャの父親マルメラードフが馬車に轢かれて死に、その葬儀の後の法事の様子が、何だかもうわけわからなくて面白い。
タダ飯が食えるってだけで見たこともないやつらがゾロゾロ集まってきたり、誰かがコサックダンスを踊っていたり、喪主のカテリーナ・イワーノヴナがアパートの大家アマリヤ・イワーノヴナと口論を始め、それが乱闘騒ぎに発展したり、金持ってるけどケチで小物のピョートル・ペトローヴィチ・ルージンがやってきてソーニャに「お前さっきオレんとこから100ルーブリをパクっていっただろ」とイチャモンつけに来たり、「それはルージンがソーニャをハメようとしてこそっとポケットに突っ込んだんやんけ」とレベジャートニコフに暴露されたり、挙げ句の果てにカテリーナ・イワーノヴナは発狂してしまいフライパンを叩いて子供たちを踊らせて物乞いをする、てな感じでそりゃもう無茶苦茶だ。

…『罪と罰』ってこんな話だったかな?

全ての年寄りが早寝早起きとは限らない

放っておくといつ起きてくるかわからない老父を起こし、朝食を摂った。
朝食は昨夜の残りのいなり寿司と巻き寿司、それに味噌汁だ。
父親用にはトーストを焼いた。
トーストに味噌汁て。と思うが、特に文句も言わないので別に良いんじゃないかな。
ちなみに、寿司のシャリ部分は、冷蔵庫に入れていたせいで微妙に凍っていた。

実家には自転車が3台あるが、鍵があるのは1台だけだ。いや、正確に言うと鍵はもう一つあるが、どの自転車にも合わない。
唯一鍵があって使用可能な自転車に乗ってスーパーへ買い出しに行った。タイヤの空気が少なくて走りにくい。
いやそれにしても、どうしてこんなに蒸し暑いのだ。台風が近付いているからか。

昼飯にはオムレツを作った。わたくしは卵3個、父親には2個で作った。それでも3分の1ほどしか食べられなかったようだ。
自分用にはトーストを焼いたが、父は冷飯を水でふやかして食べていた。言いたことはいろいろあるが、まあ好きなようにすればよろしい。
野菜が不足しているように感じたので、キュウリ一本とトマト2個をワイルドに切って皿に盛り、適当に取って食べるようにした。父もトマト2切れぐらいは食べたようだ。
途中で思い出して、インスタントのコーンスープを作った。粉末を湯で溶くやつだ。二杯作って、要らんと言われたら困るのでとりあえず一杯だけ作った。スープ美味いな、と言いながら飲んでいた。
俺様の作ったオムレツはよ、と思ったが黙っていた。うちの老父はインスタントのコーンスープが好きなのだ。
自分の分も作ろうかな、と思ったが何だか面倒になったのでやめた。代わりに白バラフルーツオレを飲んだ(代わりになるのかそれ?)。美味いよね大山乳業の白バラフルーツオレ。

大阪に戻るバスは14:40発の難波行きを予約している。15:00発の梅田行きが満席だったのだ。
駅までは歩いて行くつもりだったのだが、どうにも蒸し暑いのでタクシーを呼ぶことにした。14時にタクシーが来て鳥取駅まで。バスの時間まではまだ少しある。スタバでコーヒーでも飲もうかなと思ったが、満席でやんの。仕方がないので、駅構内にあるKinsattaというふざけた名前のバルでコーヒーを飲んだ。きっと不味いだろうと覚悟していたが意外とそうでもなかった。コンビニのコーヒーよりちょっと落ちるかな、ぐらいなところだ。まあ十分だろう。割高だけども。夕方のバスで帰る時には、ここのちょい飲みセットなんかをいてこますのも悪くないかもな。

バスは3列シートで、乗客もまばらだった。20分後に出る梅田行きは満席だというのが信じられないぐらいだ。どうせ伊丹空港で降りてあとはモノレールだから(梅田行きの場合は少路で降りる)、難波行きはけっこう穴場かもしれんな、と思った。

そんなこんなで無事に帰宅した。
忙しいんだかのんびりしたんだか、何だかよくわからん土日だったなあ。

事実は小説より…

急用ができて、この土日に実家に帰ることになった。車とバスのどちらにするか迷ったが、結局はバスで帰ることにした。
昼間に整骨院の予約を入れていたので、その後で、夜までに帰ることができれば、ということで15:10梅田発の便を取ろうと11時ごろに電話してみたところ、最後の一席を予約できた。危ないところだった。
鳥取行きの高速バスは、かならず中国自動車道の安富パーキングで休憩する。しかしこのパーキングは最近ずっと売店が閉鎖されておりトイレしかない。非常に寂れたPAなのだ。なんでわざわざそんなPAに、と思うが、まあ昔からずっとここだったしな。
今回もやはり安富PAで休憩したわけだが、売店のあたりで工事をしており、どうやら近日中に営業を再開するらしい。

結構なことだ。それにしても営業やめてた期間がちょっとばかし長すぎやしませんかってんだ。
さて鳥取にはおおむね定刻通りに到着した。本当ならどこぞで一杯やりたいことろだが、そういうわけにもいかない。なにか食い物を調達して老父と晩飯を食わねばならないのだ。ということでスーパーマーケットに寄り、惣菜と少しばかりの食材を買って帰った。
助六寿司とバッテラ、そしてレンチンした春巻。というだけでは少々寂しいので、味噌汁でも作ろうと思ったわけだ。いやしかし、味噌が無いじゃないか… いや、あった。冷蔵庫の野菜室にあった。あ、でもだしが無い。しゃあない、おでんだしの素でいてこましたれ、てな感じで何とか、豆腐と舞茸の具沢山味噌汁が出来上がった。まあまあの出来だ。が、老父は寿司を少々食べたぐらいで、味噌汁は要らん、と言う。何でやねんなもー。食欲があまり無いらしい。その割にはビールとさらにストロングゼロなんぞ飲んでたけどな。わたくしも少しばかりストロングゼロを飲んでみた。以前に飲んだ時はやたらケミカルな味がして、これはちょっと… と思ったものだが、今回飲んだ感じではそんなに悪くない。
しかし、コップに入れ歯を入れ、そこに焼酎のストロングゼロ割を入れて飲むなどという気色の悪いことはやめてほしいな。いろんな意味でそれはアカンぞ。むかし読んだつかこうへいの『龍馬伝』に入れ歯酒、というのが出てくる。まさかあれをリアルで目撃することになるとは思わなかった。ほんと勘弁してください。