パブロ・カザルスによる、バッハの無伴奏チェロ組曲を初めて聴いたときは、ちょっと衝撃的でした。
- アーティスト: J.S. Bach
- 出版社/メーカー: EMI Classics
- 発売日: 1997/09/16
- メディア: CD
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何だかよくわからないけど、ときどきすごく危なっかしくて、「大丈夫かオイ、本当に上手いのか?このハゲのおっさんは!」と思ってしまったり(超失礼)、でもとてつもなく魅力的でした。それ以来カザルスファンなわけですが、今度はこんな本を読みました。
- 作者: ジュリアン・ロイドウェッバー,Julian Lloyd Webber,池田香代子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/09
- メディア: 文庫
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中身は隙間が多いので、わりとすぐに読めてしまいます。しかしながら、実に深いですなぁ。さすがは巨匠カザルスです。強烈な自負と、謙虚さが同居してるっていう感じですね。一番すげぇなと思ったのは、これです;「最高のテクニックとは、まったくそれと気づかれないようなものだ」
そして、一方でなんだか面白かったのは、「ピカソがわかる人がいるなんて話しはよしてくれ。体のいろんなところから五つも鼻をつき出した女を描いているんだよ。あんなばかげたものから何かを得ることができるなんて!それでも人間かね」これが「バッハの解釈に関してはアナーキーな危険人物」と言われた人の発言か。
そういえば、少し前に「ローマ人の物語」シリーズで「ユリウス・カエサル」を読みましたが、カエサルと同様、この人も母親が偉大だったんですね。カザルスの言葉は一言;「母は天才だった」