けっこう古い本だったんですね、大前研一の「企業参謀 (講談社文庫)」。
- 作者: 大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1985/10/08
- メディア: 文庫
- 購入: 29人 クリック: 268回
- この商品を含むブログ (53件) を見る
今はこれの続編も合わせて、新装版としてプレジデント社から出てるんですが、あえてこの、オリジナルの文庫版を買ってしまいました。なぜかというと、書店の店頭で、新装版のほうはちょっと日に焼けてて、あんまりキレイじゃなかったのと、何より続編と別々に買ってもその方が安いから。持ち歩くにも文庫のほうが軽くて良いし。場所もとらないし。
さて感想は、「当時からこんなことを言ってるやつがおったんか」ですね。70年代に出た本らしいですから。でも考えてみたらドラッカーの本なんて、50年前に書かれたやつがあるんだもんな。さすがに内容は時代を感じさせる部分があったりしますけど。散髪代が1,400円とかね。髪を切るということだけに専念し、価格を大幅に安く設定した理髪店がそのうち出てくるだろう、ていう予言は当たってますなぁ。
「ドラッカーは難しいことを言って人をケムに巻くのがうまい」というのには笑ってしまいましたが、彼がアメリカで成功できたのは、着眼点のユニークさ、しかも常に「管理者の役割はなにか?」「公共機関のサービスが悪いのは必然なのか?」「なぜ製紙会社の収益性が伝統的に悪いのか?」といった形でKFS(Key Factors for Success)を必然的に引き出すような思考の癖がついていたからだ、という指摘は、なるほどなぁ、と思いましたね。